月経前不快気分障害(PMDD)はこんな病気
月経前症候群(PMS)の重症型である月経前不快気分障害(PMDD)は、女性が月経の始まる約1週間前から症状を感じ、月経が始まると症状が消失または軽減する、生理周期と密接に関連した精神的、身体的症状を主体とした病態です。
この疾患は女性の社会生活、学業、仕事などに大きな影響を及ぼす可能性があります。
原因
PMDDの原因ははっきりしていませんが、一説によれば、ホルモンのバランスの変化が脳内のセロトニンというニューロトランスミッターの活動に影響し、これが症状を引き起こすと考えられています。
女性ホルモンの変動が大きい排卵後の黄体期に症状が出ることから、エストロゲンやプロゲステロンといった女性ホルモンと症状の関連が疑われています。
症状
PMDDの主な症状は、憂鬱、不安、過敏さ、怒り、感情の変動、関心喪失、集中力低下、疲労感、食欲の変化などの精神的症状と、腹部膨満感、乳房の痛み、頭痛、関節・筋肉の痛みなどの身体的症状があります。
検査方法
PMDDの検査方法は主に自己報告によるもので、医師が病歴を詳しく聞いた上で、生理周期と症状の関連、生活への影響度などを確認します。
具体的には、2~3ヵ月間の症状日記をつけることが推奨されています。
その他にも、他の精神科的疾患の除外診断のための精神科的検査が行われることもあります。
診断方法
PMDDの診断は、DSM-5(精神障害の診断と統計マニュアル第5版)に基づきます。
月経周期と症状の関連、症状が日常生活に影響を及ぼしている程度などを医師が判断します。
治療方法
PMDDの治療法には、薬物療法と非薬物療法があります。
薬物療法はセロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)、経口避妊薬、プロゲステロン等が用いられます。
非薬物療法としては、認知行動療法やリラクゼーション技法、運動療法などがあります。