脳動静脈奇形はこんな病気
脳動静脈奇形(AVM)は、生まれつきの障害で、正常に形成されるべき脳の血管が異常に絡み合い、不適切な直結路を形成する疾患です。
通常、脳の血管は、動脈から静脈へと血液を徐々に流し、脳組織に酸素と栄養素を供給します。
しかし、AVMの場合、動脈と静脈が直接結びついてしまうため血流が乱れ、脳への酸素供給が適切に行われない上に、血管が破裂すると脳内出血を引き起こすリスクもあります。
原因
脳動静脈奇形の原因は明確には解明されておらず、遺伝的要素や母体の妊娠中の影響、発生学的な問題が関与していると推測されています。
多くの場合は生まれつきの状態ですが、後天的に獲得することは非常にまれで、全体の約0.1%の人に存在します。
症状
症状は患者さんにより様々で、出血やくも膜下出血を起こすと、急激な頭痛、意識障害、神経学的な症状(麻痺など)が始まります。
出血していない時でも、発作、偏頭痛などを引き起こすことがあります。
また、場所によっては視覚障害や協調運動障害なども起き得ます。
検査方法
検査方法は、脳の画像を詳細に見ることができるMRIやMRA、更には詳細な血流パターンや奇形の位置を確認できるデジタル血管造影(DSA)があります。
EEG(脳波)を用いて脳の機能を確認することもあります。
診断方法
診断方法は主に画像診断、特にMRIやMRA、DSAを用いて行われます。
画像診断により脳の血管の異常な接続や、その大きさ、位置、付近の脳組織の状態などを詳しく調べ、診断します。
脳波検査も補助的に行われ、患者の神経状態を評価します。
治療方法
治療法はその状態やリスクにより異なります。
出血リスクが高い場合や症状が重い場合は、外科的手術、放射線治療、エンドバスキュラー治療(血管内からの治療)などが選択されます。
重大な合併症リスクがある場合、または症状が軽度で生活に支障がない場合には、治療を行わずに定期的な検査と観察を行うこともあります。
早期発見
早期発見のポイントは、頭痛や発作など不明な神経症状が出現した場合、または家族に脳動静脈奇形の既往がある場合など、可能性があると判断された場合に、MRIやMRAなどの詳細な画像診断を受けることです。
それにより異常な血管結合、その大きさ、位置、付近の組織の状態などを詳しく確認することができます。
脳動静脈奇形は何科に行けばいいの?
脳動静脈奇形は、神経外科や脳神経外科、放射線治療科が主に診療を行っています。
いずれの科も脳や神経系の異常、特に血管異常の診断・治療に特化しています。
予防基礎知識
予防のためには、高血圧、喫煙、大量のアルコール、高度な身体的ストレスといった、可能なリスク因子を避けることが推奨されています。
これらは脳動静脈奇形自体の予防ではなく、出血につながるリスクを低減し、脳健康を維持するための助言です。
効果的な食事
予防になる食事としては、飽和脂肪や添加物を極力摂らない、野菜や果物、全粒穀物、魚などの健康的な食事を心掛けることが重要です。
これにより心血管系全体の健康を維持して出血のリスクを減らすことができます。