正常圧水頭症(NPH)はこんな病気
正常圧水頭症(Normal Pressure Hydrocephalus: NPH)は脳の中にある脳脊髄液(CSF)の循環や吸収が悪くなり蓄積することで起こる症状です。
その結果、脳のベンチクル(脳室)が拡大し、脳の各部位に圧迫感を与えます。
これにより、ゲイト障害(歩行困難)、認知機能障害、尿失禁の「NPH三症状」が出現します。
原因
NPHの原因は完全には明らかになっていませんが、脳脊髄液の生成と吸収のバランスが崩れて余分な脳脊髄液が脳内に溜まることが一因とされています。
これは、脳の出血や頭部外傷、髄膜炎などの疾患や怪我、あるいは加齢による自然な変化によって起こることがあります。
症状
NPHの典型的な症状は、「ゲイト障害', '尿失禁', '認知機能障害」の3つで、これを'NPH三症状'と呼びます。
ゲイト障害は歩行困難を指し、尿失禁は自己制御することが難しく、認知機能障害は思考力や記憶力の低下を指します。
これらの症状はNPHの進行につれて徐々に悪化します。
検査方法
NPHの診断はMRIやCTによる画像診断、神経学的検査、脳圧測定などが行われます。
また、脳脊髄液排出テスト(排液試験)が行われることもあり、これは手術によって余分な脳脊髄液を一時的に排出し、その後の症状の改善を確認します。
診断方法
NPHの診断は、主に医師による臨床的な観察と評価によります。
NPHの三症状(ゲイト障害、尿失禁、認知機能障害)は他の疾患、特に加齢に伴う疾患と重なりやすく、診断は難しいとされています。
画像検査でベンチクルの拡大を確認し、さらに脳脊髄液排出テストを行い症状の改善を見ることで診断を確定します。
治療方法
NPHの主な治療法は、余分な脳脊髄液を体外に排出するためのシャント手術です。
シャントは、通常、頭部に挿入され、脳脊髄液を腹部や心房に導くチューブを意味します。
この手術により、脳室内の脳脊髄液の量が減少し、症状が改善します。